2012年10月22日月曜日

乗馬と食の関係と頂きものコミュニケーション

10月10日(水)。午後から、乗馬のために浦河町乗馬公園へ。ここは「町民乗馬文化の醸成」を目指して設立された町営施設であり、体験移住者全員に1回の無料体験がプレゼントされます。私も、同時期に滞在しているみなさんとともに、参加させて頂きました。
 
先日の浦河ツアーでご一緒したご夫婦とも再会
浦河町への体験移住者は年配の方が多いのですが、馬に乗るのは人生初!という方もいらっしゃいました。私は1年半ほど前に、友人の運営する島根の牧場で乗ったことがあって、とても楽しい時間だったので、また乗りに行きたいなあと思っていたのですが、ここ浦河で実現してしまいました。






美味しいものを食べてるのと多分同じ笑顔


久しぶりの馬の背中はやっぱりとても楽しくて、本当に馬とわかりあえるようになったらどんなに素敵だろうと思い、浦河にいる半年間の間、積極的に馬に乗ることに決めました。最後は山を駆けることが目標。
都会に住んで、乗馬を楽しみたいと思っても、金銭的になかなかハードルが高いと思いますが、ここ浦河では「テニスサークルや、バレーボールサークルに参加するような気持ちで、スポーツとして乗馬を楽しんでほしい」と、費用はとても低く設定されています。一人で乗れるようになれば、1回なんと500円(15分)。私も、浦河の美味しいもので増えていく体重を、乗馬で落としていきたいと思います。


バランスを考えながら食べているらしい
 乗馬と「食」のつながりは、私のダイエットだけではありません。浦河には4000頭の馬がおり、1万4000千人の町民と同様に、その馬たちも、日々「食」べているんですよね。前にも少し触れましたが、この馬の「食」のための広大な牧草地の存在と、浦河の食の関係については、これから探っていきたいことのひとつです。そうそう、私は今回の乗馬ではじめて正真正銘の「道草」を体験しました。そう、乗馬中、馬は、隙あらば「道」の「草」を食べるんです。とても親近感を感じます。



これらをひとりで背負ってきたおばあさん
 乗馬の後、次に住みたいと思っている家が、ちょうど空いているとのことで、下見に行きました。隣に住む大家さんのおばあさんといろいろ話していたら、午前中、きのこ採りに行ってきた、とのこと。ここ数年、きのこ採りに憧れていた私は、すぐさま「場所の秘密は守るので、連れていって欲しい」とお願いし(きのこ採りはある種の戦いなのです)、連れていってもらうことになりました。そして、帰りには「とりあえず、今日はこれを持っていきなさい」と、袋一杯の落葉きのこ(ハナイグチ)と山栗を頂きました。






本日の頂きもの
夕方、遅めの朝食だけで馬に乗り、あまりにお腹がすいたので、パン屋さん「ぱんぱかぱん」へ。あれも食べたい、これも食べたい、せっかくだからスープも、と選んでいたら、軽食のつもりが、ほとんど夕食かという量に。オーナーの以西さんが、ちょっと味見とさらに追加してくださったラタトゥイユが、とんでもなく美味しかったので、レシピを聞いてみたところ、農家の藤田さんのアイコトマトと水と塩で、浦河産の野菜を煮こんだだけ、と。「そういえば、藤田さんのトマト、生で食べたことないかも知れない」と言うと、「ぜひ食べてほしいから」と、ご自分用に買っていたものを、分けてくださいました。事務所に帰りついた時には、両手いっぱいの頂きもの。

 誰かに会えば、何かを頂く、という浦河の生活は、私にとっては本当に驚きで、そしてとても嬉しいできことでもあります。浦河の食についてリサーチしている、という私の立場を差し引いても、ここでの大切なコミュニケーションの一部として、食べ物のやりとりがあるような気がします。私の場合は、今のところ頂くばかりなのですが。
(宮浦宜子)