2015年2月25日水曜日

【レポート】地域デザインカフェVol.26 「独りで 郊外の商店街で お店をやっています」

 札幌の本郷通り商店街で帽子とバッグ、皮小物などの販売修理のお店を経営されている宇山誠治さんが、テレワーク事業を利用して1週間浦河に滞在されました。

「お世話になる分、何か出来ることで浦河町にお返しができたなら…」と申し出ていただいた宇山さんには、『まちゼミ』をはじめ生涯学習体験フェアでのワークショップなど様々な場面で活動していただいた上に、私たちは地域デザインカフェのカフェマスターをお願いしました。

直前のフェイスブックでの告知くらいで十分なPRができなかったのですが、当日は予想以上の27名の参加をいただきました。休憩タイム用に用意していたスープがもしかすると足りないかも・・・と、うれしい悲鳴も聞こえていた26回のデザカフェでした。


近隣の町から参加していただいた方もいらっしゃいましたが、食つなの動きにアンテナを立ててくれているのは嬉しいですね。ありがとうございます!
テレワークで浦河滞在中の平木さん、加藤さんも参加してくださいました。


お話をうかがって・・・

宇山さんは、二十代後半まで服飾関係の会社で働いていらっしゃいました。一ヶ月の残業が200時間の時もあったと言いますから、相当の激務です。無理がたたって身体をこわしてしまいますが、それが転機となり会社勤めを辞めて雑貨販売のお店を自分でやるようになりました。

 帽子の〝修理〟も手がけているところがとてもユニークです。「正直、さほど儲かるわけではありません」とのことでしたが、他でやっていないことならやってみようと思ったことと、帽子がきれいになって喜んでくれる人を見ると、やっぱり自分もうれしいという理由で修理を続けているそうです。誰もしたがらないけれど人に喜ばれることをするという、小さな商いを続ける秘訣を聞かせてもらった気がしました。

 「独りでお店をやっています」という演題とは裏腹に、ひとりで商いを続けていくのはかなり困難だと思うこと、自分の知見では思い当たるひとがいないと話してくれました。宇山さんも一年ほど前に結婚されたそうですが、家族の理解や協力があってこそ商いが続けられることは勿論、相談し合える仲間がいることや、当たり前ですが顧客がいてこそ商いは成り立つという意味でも独りでできる商売なんてありません。

そんな至極まっとうなことを淡々と話される姿にとても共感しました。宇山さんありがとうございました。またいらしてください。

うらかわ「食」で地域をつなぐ協議会 小山 直