2015年8月11日火曜日

【レポート】地域デザインカフェ Vol.32 先人たちの百年~漁港、馬産、移住~

今年で町制100周年を迎える浦河町。開拓期まで遡れば百年以上の歴史が積み重ねられてきました。今回のカフェマスターは「お料理松山」の松山和弘社長。日頃から歴史が好きで、9月には浦河の昔の風景の写真展を企画していらっしゃいます。そんな松山さんから、浦河の先人たちの歴史をお話していただきました。

休業日のお店を提供していただいた会場では、中に入った途端、松山さんによって用意された昔の浦河の資料の展示が目に入ります。「話がより分かりやすいように」と配慮されたこれらの資料を参加者の皆さんも興味津々に見入っていました。


サブタイトルにある「漁港、馬産、移住」について、明治期の西舎や杵臼の開拓のお話や種馬牧場から種畜牧場そしてJRA日高共同育成牧場への移り変わり、今の浦河港が出来るまでといった、浦河の歴史の転換点の先人の努力についてのお話です。限られた時間内でしたが、知らなかった浦河の先人の努力や苦労がとてもよく伝わった熱いお話でした。
途中、私たち主催者も知らないサプライズゲストとして、松山さんの先輩である元浦河商工会議所青年部会長の金石武吉さんが登場。(数日前に偶然出会った際に松山さんが打診してくれていたそうです。)この日の参加者は26名でしたが、初参加の金石さんは、たくさんの若者が参加していることに驚くとともに大変喜んでいらっしゃいました。


金岩さんからは、現在の大通の国道拡幅の際のお話を聞かせていただきました。それまで描かれていたバイパス計画に危機感を持ち、商工会議所青年部を中心に、町内の様々な人を巻き込みながら対案をつくっていった過程のお話は、まるでひとつのドラマのようでとても興味深く聞き入りました。

松山さんが最後に、「先人の財産を食いつぶすことなく、その上に町をつくっていかないと。そのためにも若い人に歴史の話を伝えていきたい。」と仰っていた言葉が心に響きました。町制100周年という節目を迎えている今年。地域デザインカフェも色々な人の営みを知り、これからのまちづくりを考える場のひとつにしていきたいと思っています。

うらかわ「食」で地域をつなぐ協議会 村下知宏