2015年3月24日火曜日

【レポート】地域デザインカフェ vol.27 ~あの日見上げたキルギスの空は、浦河へと続いていた~ 

27回の地域デザインカフェは五十嵐大介さん、早矢加さんご夫妻がカフェマスター。
今年の1月から五十嵐早矢加さんが地域おこし協力隊として着任、大介さんは浦河町内で
酪農・農業をはじめることを計画中です。
 今回は2010年頃から2年間JICA(国際協力機構)の青年海外協力隊としてお二人が赴任していた中央アジア・キルギス共和国のお話をしていただきました。 

キルギスの民族衣装と帽子を身に着けて登場した五十嵐夫妻

「キルギス」という普段、なかなか名前を聞くことも少ない国の話に興味を持って集まった参加者の方は30名以上!浦河町内はもちろん、テレワークプログラム参加者の方やお隣の様似町の方からもご参加いただきました。
30名以上の参加者!初めてご参加の方もいらっしゃいました!
キルギス国歌の紹介からスタートして、食や生活、自然や文化を写真を交えて紹介してくれました。キルギス共和国は中央アジアに位置し平均標高が2750メートルの山岳国家。世界第2位の透明度を誇るイシククル湖などの豊かな自然に囲まれています。普段見ることのない異文化に参加者からはたくさんの質問が飛びました。

世界第2位の透明度を誇るイシククル湖


家畜として馬が生活に密着しています。

キルギスのお祭りの食事
青年海外協力隊員としての活動期間中は村落部の家庭でホームステイしていたお二人。キルギスの人々の生活に直に触れることで、人生の価値観が大きく変わったといいます。

当日は早矢加さんがキルギスのお菓子を作ってきてくれました!
村落生活普及支援員として現地で特産品開発をする団体の立ち上げを行っていた早矢加さんは「貨幣や金銭ではない価値」の大切さを知ったといいます。青年海外協力隊になる前は東京の企業で働いていた早矢加さん。企業でのキャリアアップ、そして更に多くの収入をと考えていましたが、キルギスのホームステイ先の家族から「独りで暮らしていて、なんのために働いてるんだ?」と問われたといいます。お金ではない家族と共に過ごすことなどの豊かさに気づかされたそうです。


農業支援員として活動していた大介さんも、キルギスで「わかりやすい生活」をしたいと考えたといいます。畜産が専門の大介さん。日本では「肉」として並ぶ家畜が誰にどのように育てられたのかは中々知ることができません。キルギスでは各家庭で羊や鶏が、目の届く範囲で飼われています。


各家庭で飼われる家畜

お二人の価値の転換点に共通するのは「家庭」キルギスから帰国されてからご結婚されたお二人。浦河への移住もキルギスで発見した豊かさを持つ家庭を築くことが大きな理由です。ゆくゆくは自給自足の生活を基盤にした暮らしのための準備をしていますが、
そういった新しい豊かさを浦河でぜひ実現していってほしいと思います